―― 稽古等はどのような感じでされていたんですか?
日 実はウチの劇団は、台本というものが存在しないんですよ。台本を作ってしまって、役者が作品から受けるイメージを制限してしまうことを防ぐためです。
そのため、脚本を担当する大谷の脳に電極を埋め込み、皆でその脳波を見て各々が感じ取ったストーリーを共有していく、という作り方をしています。
脳波なのでただの波線なのですが、メンバー全員がライオンの親子がジャングルの王になる、というストーリーをイメージした時は、感動しましたね。
――時間がかかりそうな作り方ですね
日 そうですね。作品作りにはそんなに時間はかからないのですが、誰も医学の心得がないまま脳に当てずっぽうで電極を埋め込むので、大谷の手足の痺れがとれるようになるまでに時間がかかります。
――その作り方は昔からですか?
日 文学座ではそういう作り方をすると、祖母から聞いてからはずっとこの作り方ですね。
――絶対ガセだと思いますよ。あれ・・・、日雇い地蔵さん!どこに行くんですか?
おもむろに立ち上がり部屋を出て行く日雇い地蔵さん
(2時間ほど経って)
――どこへいっていたんですか?
日 市役所に行っていました。エステで働いている中国人女性と籍を入れてきたんです。まだ一度も会ったことはないのですが、籍を入れるだけで20万円もらえるんで。
――そうですか。まあ色々な形の愛がありますもんね
日 最初は多少の戸惑いはありましたが、JUJUの歌詞に背中を押されて、決断しました。